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著者:広中一成
1945年8月15日の敗戦以後も日中戦争は続いていたーー。37年の盧溝橋事件、南京事件などは知られている。だが、41年12月の太平洋戦争開戦以降、中国戦線の実態はまったくと言ってよいほど知られていない。前書の華中戦線に続き、日本軍と国共両軍の三つ巴の戦場となった華北戦線の実態を明らかにし、完全敗北へと至る軌跡と要因、そして残留日本兵の姿までを描く。空白の戦史を気鋭の中国史研究者が埋める、新たな日中戦争史。中国戦線は世界戦争と連動する戦場であった!○北支那方面軍・傀儡軍vs.八路軍(中国共産党軍)の河北省。失敗に終わった包囲、冀中作戦○三光作戦の戦場、山東省。毒ガスの魯中作戦、細菌兵器の魯西作戦○国府軍(国民革命軍)による黄河決壊。干魃、蝗害、悪政の生き地獄となった河南省。泥濘の潁水作戦○失敗に終わった「山西王」閻錫山への秘密工作と、八路軍に大惨敗を喫した田家会の戦い○一号作戦(大陸打通作戦)と、その後の八路軍の猛反攻 結局、日本軍は華北民衆を味方にできなかった■日本軍は地下道に毒ガスをばらまいた■日本軍の組織的限界点で起きた館陶事件■勝利のための「犠牲」か、人民のための「犠牲」か■日本軍に騙された「蟻の兵隊」■残留兵は一般引揚者にされ、日本人に見捨てられた【目次】はじめに序章 「後期日中戦争」前の華北戦線第一章 八路軍との容赦なき戦い――河北省第二章 「戦争犯罪」の戦場――山東省第三章 災害との戦い――河南省第四章 「鬼」と「鬼」との化かしあい――山西省第五章 終わらない「後期日中戦争」おわりに本書関連年表参考文献一覧
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