小麦の法廷

小麦の法廷

木内一裕

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自分以外、全員敵。掟破りの裁判が始まる。杉浦小麦、25歳。新人女性弁護士。彼女にとっての初めての刑事裁判は、1日で公判が終わるような仲間内で起きた傷害事件。被疑者との面会を終えて拘置所を出た小麦は、大勢のマスコミに囲まれてしまう。「あなたは殺人犯のアリバイ作りに協力しているんですか!?」 ――えっ! なに? どういうこと!? 彼女が引き受けた取るに足らない国選弁護の仕事は、やがて世間を震撼させる大事件へと変貌する。敵は法律を知り尽くした悪党と、司法の穴。それでも、私は、私の正義のために闘う。捜査機関にはできなくて、弁護人にはできることは。

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