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桐野作人
西軍が敗走するなか、島津義弘率いるわずかな軍勢は故国をめざし、敵中突破を敢行する。それはまさに決死の軍事行動、世に名高い、“島津の退き口”である。残された兵士の手記をはじめ、数多の史料をひもとき、世界史でも前代未聞の前進退却戦の全貌を描く。なぜ、かくも少数の将兵のみで関ヶ原に参戦していたのかという疑問、義弘と家康の、じつは密接な関係、退き口を彩った人物などに触れる。日本戦史上、奇跡的な脱出行、“島津の退き口”の全貌に迫る決定版。後世の日本人に伝えたい戦国リアルドキュメント。 ※本書は、2013年11月に刊行された『関ヶ原 島津退き口』(学研M文庫)を大幅に加筆修正したものです。【目次】はじめに 『旧記雑録』の世界第一章 関ヶ原前夜の島津氏 第二章 義弘はなぜ西軍に加わったのか第三章 島津勢は二番備えだった第四章 退き口決行──前代未聞の前進退却戦第五章 島津勢の退き口ルートを探る第六章 亀寿奪還から帰国へ第七章 退き口を彩る人物列伝おわりに 退き口の総決算と義弘のその後補論 家康と島津氏の意外に深い関係【著者プロフィール】桐野作人(きりの・さくじん) 1954年鹿児島県生まれ。歴史作家、武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。歴史関係の出版社編集長を経て独立。戦国・織豊期や幕末維新期を中心に執筆・講演活動を行う。主な著書に、『織田信長―戦国最強の軍事カリスマ』(KADOKAWA)、『本能寺の変の首謀者はだれか』(吉川弘文館)、『真説 関ヶ原合戦』(学研プラス)、『島津義久』(PHP研究所)、『さつま人国誌 戦国・近世編』(南日本新聞社)など。
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