【内容紹介・目次・著者略歴】19世紀末~20世紀初頭、清は近代国家たるべく法律の整備に取りかかる。その時、清は日本に法学生を送り込み、新たな法体系を築こうとした。序章 王朝体制の近代的修正第一章 修訂法律館の成立I 近代的法典編纂の開始 II 第一次官制改革後の修訂法律館第二章 大清商律草案の編纂I 商部における商人通例・公司律の編纂 II 商人通例・公司律の内容 III 商部における附腸法及び破産律の編纂 IV 修訂法律館における大清商律草案の編纂第三章 大清民律草案の編纂I 大清民律草案の編纂 II 大清民律草案の内容第四章 大清刑事・民事両訴訟律草案の編纂I 刑事民事訴訟法草案 II 大清刑事・民事両訴訟律草案の編纂 III 大清刑事・民事両訴訟律草案の内容第五章 法院編制法の編纂I 大理院審判編制法の成立 II 法院編制法の成立に至る経過慮置 III 籌備憲政の促進と法院編制法 IV 法院編制法の公布第六章 罪犯習藝所と模範監獄I 習芸所 II 習芸所から模範監獄へ III 模範監獄 IV 小河滋次郎の寄与第七章 大清刑律草案と大清現行刑律I 変通舊律例 II 大清刑律草案の告成 III 大清刑律草案をめぐる論争 IV 大清現行刑律の編定とその頒行 V 大清刑律草案と大清現行刑律第八章 清末の法学数育I 法律学堂および仕学速成科の創設 II 法律学堂第九章 清末学生の日本派遣I 学生の日本派遣の開始 II 清朝の対留日学生政策 III 私立明治大学経緯学堂第十章 修訂法律大臣沈家本I その経歴 II その業績第十一章 清宛委別蔵鈔本『宋律』についてI 宛委別蔵鈔本「宋律」の体裁 II 宋律についての問題 III 宛委別蔵鈔本「宋律」と岱南閣本唐律疏議との対照第十二章 『元典章』の一舊鈔本についてI 黄氏舊蔵鈔本「元典章」 II 陳氏校補闕文との対照 III 黄氏舊蔵鈔本「元典章」の系統 IV 内府舊蔵本の瞥見第十三章 影鈔本宋刊本『元豊官志』についてI 「元豊官志」の体裁と内容 II 元豊官制成立の経過 III 元豊三年八月の詔の意義 IV 元豊官制編著の成立 V 元祐・崇寧・大観の官制編修 VI 政和・宣和の官制編修 VII 「元豊官志」の原本第十四章 ボグド=ゲゲン=フトクトの勅定法典I 大島清「庫倫出張報告書」に見える法典訳稿II 法典の構成 III 刑事法部分の法源 IV 刑事法部分と清朝の蒙古例 V 刑事法部分に反映した中國の親族組織 VI 刑事法部分に見える二つの刑罰怜系 VII 民事法部分の特色島田 正郎1915~2009年。東洋史学者、法制史学者。東京帝国大学文学部東洋史学科卒業。元明治大学総長。法学博士(明治大学・論文博士)。著書に、『東洋法史要』『遼代社会史研究』『世界史要』『遼制の研究』『祖州城 東蒙古モンチョックアゴラに存する遼代古城址の考古学的歴史学的発掘調査報告』『遼の社会と文化』『東洋の法の歴史』『世界史』『アジア 歴史と法』『東洋法史』『遼制之研究』『遼史』『遼朝官制の研究』『遼朝史の研究』『清末における近代的法典の編纂』『北方ユーラシア法系の研究』『清朝蒙古例の研究』『明末清初モンゴル法の研究』『清朝蒙古例の実効性の研究 東洋法史論集第7』『契丹国 遊牧の民キタイの王朝』『北方ユーラシア法系通史』『西夏法典初探 東洋法史論集 第8』などがある。