日朝交易と対馬藩

日朝交易と対馬藩

田代和生

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【内容紹介・目次・著者略歴】日朝通交貿易における対馬藩の役割を、「貿易立藩」独自の経済思想、経営戦略、外交、人材養成などの諸側面から浮び上がらせた労作。巻末に日・韓に複雑に所蔵される日朝関係史研究の基礎史料『分類紀事大綱』全項目の内容と収載先を明示した附録を付す。【目次より】第一章 対馬藩経済思想の確立はじめに 問題の所在第一節 日朝交易銀問題と雨森芳洲の役割一 交易銀の変遷と人参代往古銀 二 新井白石の登場 三 対馬藩の危惧 四 雨森芳洲の江戸行き第二節 白石・芳洲論争の展開一 史料について 二 第一回対面(正徳四年十一月二十二日) 三 第二回対面(正徳四年十一月三十日) 四 第三回対面(正徳五年四月十六日)第三節 「芳洲理論」構築の過程一 「芳洲理論」成立の背景 二 正徳元年(一七―一)「芳洲理論」の内示 三 「覚書」と「日本朝鮮和好再興之次第」第四節 「芳洲理論」の確立一 「土地」の意味するところ 二 『隣交始末物語』の役割 三 交渉の成果 四 「芳洲理論」の活用おわりに第二章 朝鮮米輸入と「倭館桝」はじめに第一節 倭館への米搬入と和水の弊害第二節 「加棒」撤廃要求と訳官のエ作一 訳官提出文書 二 「加棒」撤廃要求をめぐる朝鮮側の動向 三 偽造文書をめぐる対馬の反応第三節 朝鮮桝と日本桝一 単位と計量法の相違 二 朝鮮桝の実寸と換算法 三 対馬藩の特殊用語と勘定仕法第四節 「倭館桝」制度の成立一 朝鮮の米計量慣習と「倭館桝」の必要性 二 「倭館桝」の変遷 三 宝永期(一七〇〇年代)「倭館桝」の実態 四 桝調査後の処置おわりに第三章 朝鮮語通詞の育成はじめに第一節 対馬の通詞動員数第二節 通詞の家系 「六十人」商人との関連第三節 通詞養成所の設置一 通詞養成の必要と目的 二 稽古生募集と応募者 三 教師たち 四 稽古生の評価とその後第四節 通詞中の改革おわりに 異文化間の相互理解第四章 近世後期日朝貿易の実態はじめに第一節 藩財政に占める日朝貿易第二節 輸出入品の調達と販売第三節 幕末期私貿易四品目の輸入と販売第四節 「外向仕入口」による輸出銅割当と輸入実績第五節 倭館貿易商人の活動おわりに第五章 宗家文書『分類紀事大綱』についてはじめに第一節 編纂事業の開始第二節 頭取役越常右衛門と附録の完成第三節 『分類紀事大綱』の役割終章 あとがきにかえて初出論文一覧附録 『分類紀事大綱』総合目録※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。田代 和生1946年生まれ。歴史学者。慶應義塾大学名誉教授。専門は、近世日朝関係史。中央大学文学部卒、同大学院修士課程修了、慶應義塾大学大学院博士課程満期退学。文学博士。著書に、『近世日朝通交貿易史の研究』『書き替えられた国書』『江戸時代朝鮮薬材調査の研究』『日朝交易と対馬藩』『新・倭館鎖国時代の日本人町』など、校訂書に、『対馬宗家文書』『交隣提醒』などがある。

ジャンル
学術・学芸
出版社
講談社/文芸
掲載誌/レーベル
創文社オンデマンド叢書
提供開始日
2022/02/25
ページ数
349ページ

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