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石川英昭
【内容紹介・目次・著者略歴】帝制期中国に支配的であった法思想を礼法秩序論であったと定めて、そこに至った要因を、主として先秦期の礼思想及び法思想の考察を通じて明らかにする。また、礼及び法思想の根底にある思考の構造又は論理の特色を探る。儒家の社会規範「礼」と法家の「法」とは相容れない規範として先秦期に理論化されていたが、漢代より礼の法化と法の礼化が進み、礼法一体の礼法秩序論が帝政期中国の支配的法理論となった。両者のダイナミックな相互交渉を通して確立してゆく中国古代法思想の諸相を再構成し、礼法秩序論に至る理論的要因とその構造を明らかにする。荀子の礼思想を自然法論として捉えるとともに、韓非子の法思想から法至上主義が君主至上主義への傾向を本質的に内包することを導出、そのことが儒家と法家を融合させる重要な接着剤であったと指摘して、法治主義という近現代の観念の陥穽を解明する手がかりと、比較法思想研究に道を開く素材を提供する新しい試み。【目次より】序章第一章 中国法思想研究の視角はじめに第一節 アンガーの中国礼法論第二節 アルフォードの中国礼法論第三節 中国法思想研究の視角第二章 中国礼法思想の基礎的考察はじめに第一節 先秦期の法思想の史的展開第二節 中国法思想の基層第三節 儒家及び法家の社会秩序論第三章 孔子の礼思想はじめに第一節 孔子の「礼」の具体像第二節 孔子の「礼」論の立脚点第三節 孔子の「礼」の概念的特質第四節 「礼」の正当化根拠第五節 「礼」の倫理化の背景第六節 「礼」の秩序付け機能の特質第四章 荀子の礼思想はじめに第一節 荀子の礼思想の基礎第二節 荀子の「礼」論第三節 荀子の「礼」論の構造第四節 荀子の礼思想の構造第五章 韓非子の社会規範論はじめに第一節 韓非子の法思想の理論的前提第二節 韓非子の法理論第六章 韓非子の社会統治論はじめに第一節 韓非子の「術」論第二節 韓非子の「勢」論第七章 董仲舒の礼法思想はじめに第一節 董仲舒の礼法思想第二節 董仲舒思想の意義第三節 礼法秩序論の諸問題終わりに第八章 中国法思想研究の課題あとがき※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。石川 英昭1949年生まれ。東北大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科博士課程後期課程単位取得退学(基礎法学専攻)。元鹿児島大学法文学部法政策学科教授。法学修士、博士(文学)。著書に、『中国古代の礼法思想の研究』などがある。
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