性善説の誕生(東洋学叢書) 先秦儒家思想史の一断面

性善説の誕生(東洋学叢書) 先秦儒家思想史の一断面

末永高康

7,370円(税込)
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【内容紹介・目次・著者略歴】二十世紀末における郭店楚簡の出現は、従来の先秦思想史の常識を大きく覆した。孟子以後の成立と考えられてきたテキストが、孟子の生きた紀元前三百年頃の写本として出土したからである。本書は陸続と現れる出土資料の新たな知見に基づき、子思より孟子に至る儒家思想史を、性説の展開を中心として再構築する。郭店楚簡『性自明出』『五行』や『子思子』の分析を通じて、子思思想の展開を明らかにするとともに、それがいかに改変されて孟子の性善説が生み出されるに至ったかを精密に描き出していく。新出土資料をふまえて、先秦儒家思想史を新たに構想する、わが国初の本格的研究。【目次より】はじめに第一章 孟子の性善説一 「性善」と「善性」 二 心の天秤説 三 選択の齊一性 四 「思」という努力 五 「心の官」と「耳目の官」 六 「性」と「善」第二章 『性自命出』一 「性即氣」の思考 二 「性」ー〈心〉ー「物」 三 〈心〉をめぐって 四 「性」外の「義」第三章 郭店楚簡『五行』一 「経」と「説」 二 「聰」と「明」 三 「中心の憂」 四 「思」という努力 五 「聖」と「智」 六 「徳の行」と単なる「行」 七 「人道」から「天道」 八 「性即氣」の思考との親和性第四章 孟子と『五行』一 孟子による『五行』の受容 二 「不動心」 三 「氣」と「心」 四 『五行』の図式の破棄 五 「性即氣」の思考の破棄 六 『五行』の「説」と孟子第五章 子思と『子思子』一 楚簡本『緇衣』をめぐって 二 稲衣、表記、坊記三篇 三 中庸篇第六章 「中庸新本」一 「性」を発現させる條件としての「誠」 二 化育が行われる條件としての「誠」 三 重ね合わされる二つの「誠」 四 「中庸新本」と孟子第七章 「中庸新本」以外の『子思子』(一)中庸古本」と細衣篇一 「子日」について 二 楚簡本『緇衣』第十五章 三 「可行不可言、君子弗行」の射程 四 「名」に附随する「中庸」第八章 「中庸新本」以外の『子思子』(二)表記篇と坊記篇一 表記篇の「仁」 二 「民の坊」としての「禮」 三 「民の坊」を超えて第九章 義外説の系譜一 『六徳』の仁内義外説 二 『語叢一』の仁内義外説 三 『孟子』における「仁」「義」の併称 四 仁内義外説のかかえる問題点第十章 性善説の誕生一 七十子から子思 二 「中庸古本」、緇衣篇から表記篇、坊記篇 三 『五行』と『性自命出』四 「中庸新本」 五 孟子の性善説附録一 『曾子』初探 『大戴禮記』曾子立事篇を中心にして附録二 曾子の孝説 『内禮』と『大戴禮記』曾子本孝、曾子立孝、曾子事父母篇をめぐってあとがき※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。末永 高康1964年生まれ。京都大学文学部哲学科卒業、同大学院博士後期課程中国哲学史専攻単位取得退学。広島大学大学院教授。著書に、『性善説の誕生 先秦儒家思想史の一断面』がある。

ジャンル
学術・学芸
出版社
講談社/文芸
掲載誌/レーベル
創文社オンデマンド叢書
提供開始日
2022/02/25
ページ数
385ページ

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