中世初期の所領経済と市場

中世初期の所領経済と市場

丹下栄

6,765円(税込)
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【内容紹介・目次・著者略歴】大きな転換を遂げつつある西欧中世社会経済史の研究を踏まえ、アルデンヌ、およびパリに所在する四つの修道院所領を、そこに内包される市場に着目し生産と流通の両面にわたって具体的に再構成した野心作。自給自足的な閉じられたシステムとしての所領という従来の学説を拝し、所領相互、あるいは周囲社会との交流を通じて多様な社会階層が垂直的に、さらに複数の地理的単位が空間的に統合されていたカロリング期社会の全体像が、史料を駆使して鮮やかに描かれる。【目次より】目次序論 課題の設定第一章 文書類から見たスタヴロ・マルメディ修道院の所領空間はじめに一 所領の骨格二 所領の景観と構造(1) 土地取引文書の記述様式(2) 中核的所領(3) 「古典荘園制」的所領と自立経営三 経済活動(1) 農業生産と牧畜・森林利用(2) 特権的流通四 所領編成(1) キルデリク領域(2) 接点としての交易拠点五 外部世界との回路小括第二章 サン・テュベールの市とその周辺はじめに一 サン・テュベール修道院の初期史二 中心地としてのサン・テュベール三 中心地機能の継受四 サン・テュベール周辺の景観小括第三章 サン・ジェルマン・デ・プレ修道院所領の生産と流通 所領明細帳を主たる素材としてはじめに一 所領明細帳の概要二 生産拠点としてのサン・ジェルマン領三 小経営のあり方(1) マンス保有民の実態(2) 農民負担(3) 小保有地のあり方(4) ドナティオの諸相(5) 所領経営におけるマンス保有民の地位四 流通拠点としてのサン・ジェルマン領(1) 商品作物の生産(2) 市場交易との関係の深化五 修道院の社会統合作用六 サン・ジェルマン領の所領編成小括第四章 サン・ドニ修道院の所領と市場はじめに一 サン・ドニ修道院所領における生産活動二 所領構造三 商品・貨幣流通との接続四 市場交易への関与小括総括 カロリング期の所領経済と市場表・地図あとがき注参考文献索引欧文レジュメ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。丹下 栄1950年生まれ。歴史学者。熊本大学教授。早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門は、西洋中世史。著書に、『ヨーロッパ史のなかのエリート 生成・機能・限界』『環境と景観の社会史』『中世初期の所領経済と市場』『中・近世西欧における社会統合の諸相』 『西欧中世史(上) 継承と創造』(共著)『歴史における法の諸相』などがある。

ジャンル
ビジネス
出版社
講談社/文芸
掲載誌/レーベル
創文社オンデマンド叢書
提供開始日
2022/02/25
ページ数
329ページ

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