「米中対立」時代に日本が生き残る道とは。日本、東南アジア諸国、オーストラリア、ニュージーランド、太平洋島嶼国などによる「柔らかな民主主義の連合体」構想。第一線の研究者が提示する「もう一つの選択肢」。中国の膨張に対抗するためには、大きなグループを作ることが必要である。国際社会の構成要素は、依然として主権国家であるが、現在の国際社会で一定の発言権を持つためには、数億人の塊が必要である。私が提唱する西太平洋連合(WPU)は、日本、A S E A N諸国、オーストラリア、ニュージーランド、太平洋島嶼国など、つまり、中国政府高官が述べ、習近平が示唆した、中国の影響下に入るべき地域が、1つのグループとして自立性を持ち、発言しようとするものである。(「序章」より)