回想のすすめ 豊潤な記憶の海へ
2

不安な時代にあっても変らない資産がある。それは人間の記憶、一人ひとりの頭の中にある無尽蔵の思い出だ。年齢を重ねれば重ねるほど、思い出が増えていく。記憶という資産は減ることはない。齢を重ねた人ほど自分の頭の中に無尽蔵の資産があり、その資産をもとに無限の空想、回想の荒野のなかに身を浸すことができる。これは人生においてとても豊かな時間ではないだろうか。最近しきりに思うのだ。回想ほど贅沢なものはない。

ジャンル
エッセイ
出版社
中央公論新社
掲載誌/レーベル
中公新書ラクレ
閉じる
開く
  • 6回使える70%OFFクーポン(上限・条件あり)