スタイリストの実香子は、カメラマンの早瀬との長年の愛人関係に倦んでいた。広告の撮影で訪れた沖縄で、実香子は早瀬に怒鳴られる若いアシスタント・浩を見る。その晩、実香子は早瀬に誘われて部屋を訪れるが、隣は浩の部屋で――(表題作)。くすぶる女たちの官能を生々しく描く、著者初期の傑作短篇集。解説・内藤麻里子若さゆえの性の喜び、熟し始めた性の馴れ合いに思わずため息をついてしまう(解説より)triangle beach底知れぬ女たちの欲望男を奪おうとしている、あの若い女を殺したいその言葉を聞きさえすれば、もう彼には用はない自分にできることは、セックスでねじ伏せること酔いと夢心地の中で行われたから罪悪感はない※この電子書籍は1991年12月に文藝春秋より刊行された文春文庫『短篇集 少々官能的に』を改題した新装版を底本としています。
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