
午前3時に電話して
《これは、みんなでつくる本です。お金はいただきません。自由に持ち帰って、あなたの好きなお話を書いてください。書き上げたらまた、本棚にもどしておいてください。だれかがきっと、そのつづきを書くでしょう。》 本をひらくと、とびらのページに、そう書かれていた。──だれにも話せないことを心にかかえていた伊藤みなみは、「お話」として、書いておくことならできるかもしれない、もしかしたら雄大が見つけてくれるかもしれない?と ブックカフェの本棚でみつけた白い本に最初の一行を書いた。ちょうど一年前の、なかよしでむじゃきだった四人組のお話から、えんぴつを握りなおして、伊藤みなみを変身させて。
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