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続刊
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カゴ
著:野口悠紀雄
2018年以降、米中貿易戦争が世界経済に大混乱をもたらした。2020年、新型コロナウイルスの感染が世界に広がった。感染源とされる中国では経済活動が徐々に平常化しているが、欧米をはじめ各国では依然、予断を許さない。これらのできごとを通じて見えてきたものは何か?中国は人類の長い歴史において世界の最先端にいたが、16世紀頃から状況が変わり、とくにアヘン戦争以後は衰退がめだっていた。しかし、最近の中国の躍進ぶりを見ると、昔の歴史が復活してきたように見える。超長期の観点で見ると、これは「歴史の正常化」なのだろうか?歴史の正常化とは、単に中国が大国化するというだけでなく、社会の基本原理に関する対立が復活することなのかもしれない。分権的で自由な社会を作るのか、集権的で管理された社会を作るのか。米中経済戦争やコロナとの戦いの本質は、未来社会の基本原理をめぐる戦いだと捉えることができる。われわれは、いま、歴史の重要な分岐点にいる。
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