【最新刊】荒城に白百合ありて

荒城に白百合ありて

著者:須賀しのぶ

1,870円(税込)

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    森名幸子から見て、母の鏡子は完璧な会津婦人だった。江戸で生まれ育った母は教養高く、武芸にも秀でており、幸子の誇りで憧れだった。 薩長軍が城下に迫り、白装束を差し出して幸子に自害を迫った時も、母の仮面が崩れる事はなかった。しかし、自害の直前に老僕が差し出した一通の手紙が、母の、そして幸子の運命を大きく変えた。手紙から視線を外し、再び幸子を見た母は、いつもの母とは違うものに変わってしまっていた。その視線を見て、幸子は悟った。 ――母は、この美しい人は、いまこの瞬間、はじめて私を「見た」のだ、と。 薩摩藩士の青年・岡元伊織は昌平坂学問所で学ぶ俊才であったが、攘夷に沸く学友のように新たな世への期待を抱ききれずにいた。そんな中、伊織は安政の大地震の際に燃え盛る江戸の町でひとりさ迷い歩く、美しい少女と出会う。あやかしのような彼女は聞いた。「このくには、終わるの?」と。伊織は悟った。「彼女は自分と同じこの世に馴染めぬいきものである」と。それが、伊織の運命を揺るがす青垣鏡子という女との出会いであった。魂から惹かれあう二人だが、幕末という「世界の終わり」は着実に近づいていて――。 この世界で、ともに生きられない。だから、あなたとここで死にたい。 稀代のストーリーテラーが放つ、幕末悲劇、いま開幕。

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    提供開始日
    2019/11/21
    連載誌/レーベル
    角川書店単行本
    出版社
    KADOKAWA
    ジャンル
    文芸

    レビュー

    • 2019/12/26Posted by ブクログ

      幕末の会津藩と薩摩藩といえば、歴史に詳しくない方でも、敵対していた二藩と知る人は多いはずだ。両藩に生まれた鏡子と伊織は、その時代にそぐわぬ内面を取り繕いながら生きる共通の生き物としてお互いに惹かれ合う...

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    • 2020/10/19Posted by ブクログ

      幕末、薩摩藩士と会津藩士の娘。安政地震を機に結び付けられた二人の運命。幕末の時代に翻弄される男女を描いた大河小説。

      「また、桜の国で」を読んで以来の筆者のファン。今回の舞台は幕末。会津藩と薩摩藩。運...

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    • 2020/02/05Posted by ブクログ

      初出 2018〜19年「文芸カドカワ」、2019年「カドブンノベル」

      会津藩江戸上屋敷に住む美少女鏡子と薩摩藩士で昌平黌で学ぶ伊織は安政大地震の夜出会ってしまった。恋ではなく、互いが魂の活きていない...

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