中世の秋(下)

中世の秋(下)

ホイジンガ 著/堀越孝一 訳

1,320円(税込)
クーポン利用で820円獲得する

この書物は、十四、五世紀を、ルネサンスの告知とはみず、中世の終末とみようとする試みである。中世文化は、このとき、その生涯の最後の時を生き、あたかも思うがままに伸びひろがり終えた木のごとく、たわわに実をみのらせた。古い思考の諸形態がはびこり、生きた思想の核にのしかぶさり、これをつつむ、ここに、ひとつのゆたかな文化が枯れしぼみ、死に硬直する――、これが、以下のページの主題である。この書物を書いていたとき、視線は、あたかも夕暮れの空の深みに吸いこまれているかのようであった。ただし、その空は血の色に赤く、どんよりと鉛色の雲が重苦しく、光はまがいでぎらぎらする。 いま、書いたものをよみかえしてみて、こう思う、もうすこし、この夕暮れの空に視線をとどまらせていたならば、にごった色もしだいに澄み、ついにはまったき澄明さにいたったのではなかったか、と。(「第一版緒言」より)歴史家ホイジンガが、中世人の意識と中世文化の全像を精細に描きあげた不朽の名著。【目次】XIII 信仰生活のさまざまXIV 信仰の感受性と想像力XV 盛りを過ぎた象徴主義XVI 神秘主義における想像力の敗退と実念論XVII 日常生活における思考の形態XVIII 生活のなかの芸術XIX 美の感覚XX 絵と言葉XXI 言葉と絵XXII 新しい形式の到来史料紹介参考文献索 引

ジャンル
学術・学芸
出版社
中央公論新社
掲載誌/レーベル
中公文庫
提供開始日
2019/08/30

この作品をシェアする

Xでポスト
閉じる
開く
一番お得なクーポン

クーポン利用で【70%OFF】820円(税込)で購入できる! 6回利用可能

値引き額上限に達しています。

初回ログインでもらえる70%OFFクーポン

2024/11/30 23:59 まで有効

クーポンを変更する

同シリーズ