ディレイ・エフェクト

ディレイ・エフェクト

宮内悠介

1,324円(税込)
20

いま最も注目されている宮内悠介が、時の流れをこえて、この世界の真実に迫る! 芥川賞候補作品。いまの東京に重なって、あの戦争が見えてしまう――。茶の間と重なりあったリビングの、ソファと重なりあった半透明のちゃぶ台に、曾祖父がいた。その家には、まだ少女だった祖母もいる。昭和十九年の戦時下が、2019年の日常と重なっているのだ。大混乱に陥った東京で、静かに暮らしている主人公に、昭和二十年三月十日の下町空襲が迫っている。少女のおかあさんである曾祖母は、もうすぐ焼け死んでしまうのだ。わたしたちは幻の吹雪に包まれたオフィスで仕事をしながら、落ち着かない心持ちで、そのときを待っている……。表題作「ディレイ・エフェクト」の他、「空蝉」と「阿呆神社」を収録した驚愕の短篇集。

みんなの感想
ジャンル
文芸
出版社
文藝春秋(文芸)
掲載誌/レーベル
文春e-book
提供開始日
2019/4/8

この作品をシェアする

Xでポスト
閉じる
開く