
すべてを見とおしてしまう稀代の陰陽師・安倍晴明と、心優しき笛の名手・源博雅が、彼らの元に持ち込まれた平安の都で起こる怪事件を解決する大人気シリーズ。蔵人・橘盛季に届けられた恋文。やがて姫君のもとに通うようになった男は一族の秘密を覗き見る――「銅酒を飲む女」。雨で月の見えぬ夜に晴明と博雅が酒を飲んでいると、若き藤原道長が晴明の屋敷を訪ねてやって来た。なんでも今をときめく父の太政大臣、藤原兼家の首から下が突然なくなってしまったという――「首大臣」。仲睦まじい漁師の兄弟を喰らおうとする者の正体とは――「夜叉婆あ」。ほか、「桜闇、女の首。」「道満、酒を馳走されて死人と添い寝する語」「めなし」「新山月記」「牛怪」「望月の五位」を含む全9篇を収録。
陰陽師シリーズの最新刊です!我慢できなくて、他に本でいる本があったのですが中断して購入しました。
今回は山月記をモチーフにした作品が収録されていました。
「銅酒を飲む女」。助けたのに、恩返しで...
暗い夜は暗く、明るい朝は明るく、寒い冬には雪が降り、春には桜が芽吹き、夏になれば草が茂る・・・。そんなことを肌に感じながら、この世のものではないモノ達と折り合いをつけながら、生きていく。
体が首から離...
あとがきによると、作者の獏さんがこのシリーズを書いてから二十五年になるそうです(単行本の刊行当時と推察されます)。
晴明の屋敷の縁側で、簀子の上に座して、晴明と博雅がゆっくりと酒を呑んでいる。ロマンチ...