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羅門祐人
昭和21年3月14日、遂に九十九里浜にも上陸を開始した連合軍は湘南方面から侵攻する部隊と呼応し、帝都包囲作戦に着手した。牟田口中将率いる帝都防衛隊は国民義勇隊とともに壮絶な都市ゲリラ戦を展開、連合軍を市街戦の泥沼にひきずり込む。連合軍総司令官のマッカーサーは膠着状態を打破すべく、東京と名古屋へ新たに二発の原爆を投下するようトルーマン大統領に嘆願。だが原爆は残り二発。それらを使用すれば、ソ連は再び日本侵攻を開始し、その結果、日本を共産主義の防波堤とするという太平洋戦争の意義自体を失いかねなかった。連合軍は新たな原爆が完成するまでの三カ月を徒手空拳で戦わなければならないという苦境に追い込まれたのだ。一方、松代大本営は国民全員を人間の盾とする究極の玉砕作戦を実施。そして、その最終決戦命令の裏では、帝国を亡国から救うべく、ある陰謀が秘かに進行していた。完結編。
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