そんな夢をあともう少し――千住のおひろ花便り

そんな夢をあともう少し――千住のおひろ花便り

稲田和浩

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千住の遊女おりんは、昨夜も茶を引いた。岡っ引きの幸助が捕物でしくじり、来なかったからだ。このままでは、おりんは他所へ売り飛ばされる。焦る遣り手のおひろに、やる気のないおりん。そこに現れたのは……(「女郎花」より)。深くて暗くて絶対に埋まらない男女の溝。おひろは、それを少しでも埋めようとする。飯盛旅籠を舞台に、人生の機微を描いた傑作時代小説。

ジャンル
文芸
出版社
祥伝社
掲載誌/レーベル
祥伝社文庫
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