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山口瞳
小説“絶筆”宣言後、エッセイ『行きつけの店』を始め、1989~1992年に書かれた69作品収録。1989年~1992年の4年間、小説はなく、1963年から連載中のエッセイ「男性自身」は1989年11月20日初出の「還暦」から、1994年1月20日初出の「大団円」まで、日記体形式で日々の身辺雑記を、多くの作家仲間との別れを、昭和から平成へと時が移ろう中、淡々と綴っていくのであった。特に、1990年5月3日、作家・池波正太郎が逝去する。敬愛する先輩作家の死に際し、千日谷の斎場で執り行われた告別式で、山口瞳は弔辞「旅する人よ」を献じた。ライフワークともなっていた『行きつけの店』も、1992年8月「サントリークオータリー」40号に収録された「国立・谷保の文蔵のモツ焼キ」の回が全23回の最終話となる。付録として、電子全集の総監修を務める、山口瞳の長男・山口正介が回想録「草臥山房通信」(23)を寄稿。また特別付録として国立の山口邸「変奇館」内部を貴重な特別撮影写真で紹介する。※この作品にはカラー画像が含まれます。
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