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山口瞳
小説“絶筆”宣言後、エッセイ『新東京百景』、『行きつけの店』を始め、1987~1988年に書かれた45作品収録。収録作品は、エッセイ「続・不老こう」から、エッセイ 「剣豪作家と山下清」まで、1987年から1988年に発表された45作品を初出掲載順に収録。1986年11月3日の誕生日に、山口瞳は満六十歳、還暦を迎え、これを期して絶筆を宣言するが、連載と以前より約束してあった原稿(エッセイ、コラム等)は書き続けていた。1986年より「小説新潮」に連載していた紀行文『新東京百景』は、10回「光が丘のインディアン・サマー」から、最終回にあたる19回「日比谷映画街、大団円」まで収録。完結後直ぐに、「サントリークォータリー」29号から、1986年に「リカーショップ」で連載していた『行きつけの店』の続篇が始まる。山口瞳は、特に「行きつけの店」を大切にしていて、それは、「旅館、料亭、小料理屋、酒場、喫茶店などは文化そのものだと思っている。そこで働く人たちも文化である、私自身は、そこを学校だと思い、修業の場だと思って育ってきた」(エッセイ「時の移ろい」より)という思いからであった。今回は、特別付録として山口の妻・治子が山口の没後、その思い出を語った、入手困難なエッセイ『瞳さんと』全編を収録している。※この作品にはカラー画像が含まれます。
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