【最新刊】失われてゆく、我々の内なる細菌

失われてゆく、我々の内なる細菌

1冊

著:マーティン・J・ブレイザー 訳:山本太郎

3,520円(税込)

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    19世紀に始まる細菌学によって、人類は微生物が病原になりうることを知った。そしてカビに殺菌力が見出される。抗生物質の発見である。以来この薬は無数の命を救う一方、「念のため」「一応」と過剰使用されてきた。これは、抗生物質は仮に治療に役立たなくても「害」は及ぼさない、という前提に基づいている。しかし、それが間違いだとしたらどうなのか――。人体にはヒト細胞の3倍以上に相当する100兆個もの細菌が常在している。つまり我々を構成する細胞の70-90%がヒトに由来しない。こうした細菌は地球上の微生物の無作為集合体ではなく、ヒトと共進化してきた独自の群れであり、我々の生存に不可欠だ。構成は3歳くらいまでにほぼ決まり、指紋のように個々人で異なる。その最も重要な役割は先天性、後天性に次ぐ第三の免疫である。しかしこの〈我々の内なる細菌〉は抗生剤の導入以来、攪乱され続けてきた。帝王切開も、母親から細菌を受け継ぐ機会を奪う。その結果生じる健康問題や、薬剤耐性がもたらす「害」の深刻さに、我々は今ようやく気づきつつある。マイクロバイオーム研究の第一人者である著者は、この問題に対して実証的に警鐘を鳴らすとともに、興奮に満ちた実験生活、忘れがたい症例や自身の腸チフス感染などを通じて、興味深いが複雑なマイクロバイオームへの理解を一気に深めてくれる。その案内人とも言えるのがピロリ菌だ。19世紀にはほぼ全ての人の胃にありながら、21世紀の今は消えつつある。そのピロリ菌の本態に迫ることは、マイクロバイオーム全貌解明への指標となりうるかもしれない。

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    提供開始日
    2018/03/30

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    • 2020/02/10Posted by ブクログ

      会社の健康診断で、オプションでピロリ菌検査がありますと言われた。陽性だと除菌もしてくれるらしい。ただ何となく面倒くさかったのでことわったのだが、「ピロリ菌の除菌って、なにか反対するような説も出ていなか...

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    • 2020/01/05Posted by ブクログ

      抗生物質の乱用に警鐘を鳴らす書。
      これまでも何度も抗生物質の乱用をいさめる話は新聞などで見聞きしていただが、てっきり多剤薬剤耐性細菌が増えるからだと思っていた。もちろん薬剤耐性菌の件もあるのだろうが、...

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    • 2019/08/21Posted by ブクログ

      20190819読了。

      webでおすすめしていた人がいて、興味をもって手にとった。
      ここ半年くらいに読んだ本ではダントツ良かった。


      人体を構成するヒトの細胞は約30兆個。
      しかし人体に存在する細...

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