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弘兼憲史
故・赤瀬川原平さんは、60歳当時の著作で「老人力」という概念を世に放った。老人力とは、もの忘れのような老化減少を、むしろ「老人力がついてきた」とプラス思考へ変えた発想だった。『ふつうは歳をとったとか、モーロクしたとか、あいつもだいぶボケたとかいうんだけど、そういう言葉の代りに、「あいつもかなり老人力がついてきたな」というふうにいうのである。そうすると何だか、歳をとることに積極性が出てきてなかなかいい』と。2017年9月で70歳になった著者。いまは人生80年時代といわれるが、これからは人生100年時代に突入。人間は医学的に120歳まで生きられるともいわれている。これまでは65歳以上を高齢者としてきたが、先ごろ日本老年学会などが65~74歳は、高齢者への準備段階という意味で「准高齢者」と呼ぶように提言した。そこで、70歳を迎えたものの、いつまでも現役バリバリで、ハツラツとして若々しい著者が、弘兼流・上機嫌の作法を説く。
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