【最新刊】香港 返還20年の相克

香港 返還20年の相克
1冊

著:遊川和郎

1,944円(税込)
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英国から中国への返還が実現して20年。東洋の真珠とも呼ばれる世界的なフリーポートは、返還後も中国本土へのゲートウェイとして優位性を誇示してきた。しかし、経済は中国本土に圧倒され、返還時に約束された「一国二制度」は「一国一制度」へと収斂しつつある。習近平政権は香港の自由を実力で奪い、各方面で対立が表面化。一部の若者からは「独立」の声もあがる。上海、北京、広州など中国本土が急成長するなか、香港の相対的な地位低下が続いている。中国の国内総生産に占める香港の割合は3パーセントを割った。製造業は、コスト競争力はもとより、研究開発でも本土の後塵を拝す。国際金融センターとしての相対的地位は健在だが、行政の介入がマイナスに作用。傘下の本社登記地をケイマン諸島に移した李嘉誠など、大富豪たちの動静にもこれまでとは違う変化の兆しが見られる。英国流の教育制度は排除され、英語を話せる香港人も減少の一途をたどるなど、香港の優位性を支える基盤にも軋みが見られる。数多くの興味深いエピソード、背後にある文化や制度の変容から、混沌とも雑然とも形容される香港の実像を浮き彫りにする。香港返還から今日に至る政治、経済、社会の深層に迫り、あらためて返還の意義を考えるとともに、今後の中国に対する視座を与える一冊。

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レビュー投稿
  • 2018/02/20Posted by ブクログ

    香港返還から20年。その歴史とどう変わっていったか、生活、政治、インフラ面から読み解いていく。中国との「1国2制度」はもはや形骸化して、「香港」という国自体を根強く存在感を見せつける時が来ている。

  • 2018/01/14Posted by ブクログ

    中韓露あたりの本はしばしば目にするけど、香港は読んだことはないという状態から読む。分かりやすくまとまっているし、香港というテーマも面白い。中国の強い影響下に置かれたらこうなるのかもしれない。
    研究者の...

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  • 2017/09/13Posted by ブクログ

    [憂鬱な蜃気楼]1997年に中国に返還され,早くも20年が経過した香港。「東洋の真珠」とも評された都市がくぐり抜けてきたその年月と,それに伴う変化を丹念に追った作品です。著者は,在香港日本国総領事館で...

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