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続刊
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著:黒部亨
日本三大仇討ちの一つである「伊賀越えの仇討ち・鍵屋の辻の決闘」――巷間伝わる「荒木又右衛門36人斬り」の仇討ち劇である。ところが、史実は外様大名と旗本の対立という政治的背景をもつ抗争であり、義弟・渡辺数馬の助太刀人として加担した又右衛門側〈4人〉と河合又五郎ら仇人側〈11人〉との対決であった。この決闘で歴史に名をとどめることとなった又右衛門、実は彼の40年余りの生涯は漠とした霧の中にあって、鍵屋の辻でほんの一瞬スポットを浴びただけなのだ。伊賀荒木村に生を受け、柳生心陰流の剣を学ぶ。仇討ち成功の4年後に鳥取藩池田家にお預けの身となり、鳥取に入った17日後、「荒木又右衛門急死」の報が藩庁より公表された。史実として残るのはこの程度であり、死の真相も明かされていない。本書は、わずかに残る史料等の緻密な検証から、これまで描かれてきた又右衛門像を大胆に捉え直した力作である。
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