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マキノノゾミ
坊っちゃんの出てこない「坊っちゃん」? しかも、主役は、赤シャツ!? ■明治38年、日露戦争の勝利に沸く四国のとある城下町。山嵐、野だいこ、うらなり、マドンナ、狸、赤シャツと、夏目漱石の小説『坊っちゃん』と登場人物は同じだが、主人公は赤シャツ。しかも坊っちゃんは出てこない。坊っちゃんには見えなかった、知られなかった、赤シャツは、誤解に誤解を重ねられた、小心で柔弱で、悩める知識人だったのではないか? 日清、日露と日本が大きく変わっていく時代を、悪役とされた赤シャツこと教頭の、もう一つの姿を通して炙り出す。【著者】マキノノゾミ:1959年、静岡県生まれ。同志社大学文学部卒業後、「劇団M.O.P.」を84年より主宰、演出。89年より劇作も始め、劇団外にも作品を提供。94年『MOTHER~君わらひたまふことなかれ』で芸術選奨文部大臣新人賞、京都市芸術新人賞、98年『フユヒコ』で読売演劇大賞優秀作品賞、01年『赤シャツ』『黒いハンカチーフ』で紀伊国屋演劇賞個人賞、『怒濤』で読売演劇賞優秀演出家賞と作品賞、08年『殿様と私』で読売演劇大賞優秀作品賞授賞。NHK連続テレビ小説「まんてん」など、テレビドラマの脚本も手掛ける。
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