絶対零度

絶対零度

鐘下辰男

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女生徒を殺して死刑の求刑を受けている教師と、被害者の母とその夫。教育刑として、死刑はあり得るのか? ■藤井誠二著「暴力の学校 倒錯の街」という福岡の高校で実際に起きた、教師の体罰によって女子高生が死んだ事件のルポルタージュを参考文献にしているが、独居房と家を舞台に、閉塞した三人の男女の関係を描く。自分の娘を殺し、死刑を求刑されている教師・宮田のところに面会に行く母・恵子。夫との関係もねじれ始め、論理で自分の正当性を主張する宮田に、恵子は何度も対峙する。教育とは何か、システムとは何か、理性と狂気の錯綜する中、それぞれの関係が変わり始める。【著者】鐘下辰男:1964年、北海道生まれ。劇団青年座研究所を経て、1987年 演劇企画集団THE・ガジラ創立。1992年「tatsuya-最愛なる者の側へ」などで、文化庁芸術選奨文部大臣賞新人賞受賞、1997年「PW-PRISONER OF WAR」「寒花」で、第32回紀伊國屋演劇賞個人賞受賞、「PW-PRISONEROF WAR」「温室の前」「仮釈放」「どん底」で第5回読売演劇大賞・大賞 最優秀演出家賞受賞。著書に「カストリ・エレジー」、「アーバンクロウ―呼吸もできない」、「カデット」など。

ジャンル
文芸
出版社
ボイジャー
掲載誌/レーベル
二十一世紀戯曲文庫
提供開始日
2017/01/17

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