
ねえ。このうちって、とてもいいおうちよね。――わたしの、理想のおうちだわ。皆川美海は平凡な高校生だった。あの女が、現れるまでは……。幼い弟の事故死以来、沈んだ空気に満ちていた皆川家の玄関に、弟と同じ名前の少年が訪れた。行き場のない彼を、美海の母は家に入れてしまう。後日、白ずくめの衣裳に厚塗りの化粧をした異様な女が現れる。彼女は少年の母だと言い、皆川家に“寄生”し始め……。洗脳され壊れてゆく家族の姿におののく美海。恐怖の果てに彼女を待つ驚きの結末とは……。恐ろしくて、やがて切ない、大人気シリーズ『ホーンテッド・キャンパス』著者による傑作ミステリ!※本書は二〇一四年八月に小社より刊行された単行本『寄居虫女』を加筆・修正の上、改題し文庫化したものが底本です。
閉じる
開く
6回使える70%OFFクーポン(上限・条件あり)