ひとかどの父へ

完結

深沢潮

1,540円(税込)

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    大学を卒業した朋美にとって父親の記憶はおぼろだ。父の膝の上に抱かれた記憶、煙草の匂い、顎にある大きなほくろ。活動家で、理想の世界実現に燃えていた、立派な男――まだ見ぬ父を思うたびに切なくなる。ところが、実業家の母である清子が衆議院議員に立候補した折、夫が在日朝鮮人であったことが報道され、朋美はその事実に衝撃を受ける。なぜ母はそれを黙っていたのか。不安と怒り、拒絶、落胆……複雑な感情が渦巻く。崩れていく理想像。父親の正体はいったい誰だったのか。自身のアイデンティティと向き合うために、朋美は父親の足跡を辿る。一方、日本人である母親と父との出会いにも、秘められたドラマがあった…。母子三代にわたる在日の家族を描く、感動の物語。

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    • 2018/02/15Posted by ブクログ

      ゴーフル缶に詰め込んだ思い出は、反発だとかアイプチなんかじゃ消し去ることは出来やしない。出自だとか血縁だとか、地球とハグしちまえば小さな出来事。そう思っていたい。

    • 2016/04/02Posted by ブクログ

      自分が在日である事を知り苦悩や葛藤する女性を描いたお話。重いテーマながら母娘の家族の物語でもありいろいろ考えさせられる作品。在日の人と接点がなかった自分には興味深く読む事が出来た。ミヤネ、クレド、サラ...

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    • 2016/03/28Posted by ブクログ

      妬み、嫉妬、劣等感、優越感、罪悪感、憧れ、嫌悪、絶望…。
      胸の奥がチクッと痛み、心が捻れた感覚に捉われる心情が淡々とえがかれている。表現が上手い。帯通り、感動の物語。

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