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編:松立学 編:山中茂紀
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。人口700万人を超える埼玉県。これだけ人がいれば、それはもう特色満点、魅力満点!なはずなのだけど、何だかパッとしない。県のイメージが湧かない。その理由は「郷土愛ランキング」(ブランド総合研究所調べ)で47都道府県中47位という、ありがたくない称号を得た県民性に表れている。自分たちに埼玉県人の意識がないのだもの、色がないのは当然だ。郷土愛のなさは、東京のベッドタウンという県の特色に関連する。よそからきた新興住民、すなわち埼玉都民と、かねてから埼玉に住む土着民には、地域愛に圧倒的な差がある。そんな中、地元意識薄弱な埼玉都民は増えるばかり。だから「埼玉はこんなところですよ」といった、まとまりはない。一体感のなさはまた、東西に脆弱な交通網のせいもあるだろうか。移民と土着民に共通するのは、「神奈川には敵わない。どうせダサイたまだし」といった自虐のタネを蒔きながら、よその人に「ダサイたまだしね」といわれると「何いってんだ、千葉よりも都会だ!」などと口にする千葉へのライバル心か。そして県民の多くは、神奈川には敗北宣言しつつも、「東京に近くて住みやすい県」とうそぶきながら、どこか垢抜けない、B級感たっぷりな生活を満喫している。本書では、県内各地での取材と各種データを分析することで、リアル埼玉の姿をあぶり出していく。はたして実際、県民の埼玉愛はいかほどか。
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