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続刊
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編:昼間たかし 編:佐藤圭亮
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。前作を執筆する時、色々と都合がよかったので大田区に住んでみた。メシ屋が美味い!スーパーが安いと言うことなしであった。さて、この度数年ぶりに大田区をディープに再訪してみたが、やはり住民たちは「こんな暮らしやすい街はない」といった感じだ。安い!美味い!そして、古い!そう、銭湯も商店街の数も都内最大数を誇る街、それが大田区だ。そうした、大田区の妙な暮らしやすさを生み出してきた源流が、「設計図を紙飛行機にして飛ばせば製品になって戻ってくる」とまでいわれる、技術力の高さを誇る製造業だ。しかし、今や大田区も徐々に変革の波に飲み込まれている。国家レベルの産業セクターの変動によって製造業は海外流出の一途。次第に工場は姿を消して、マンションが次々と立ち並ぶようになってきた。でも、いくらマンションが立ち並んで、蒲田にオシャレな店ができようとも、一歩通りを裏に曲がれば、古ぼけたアパート、民家の合間の工場、そして、総菜屋や立ち食いの焼き鳥屋が並ぶ商店街、大田区はこれに尽きる。そう、ここではまだ昭和が続いていたのだ。映画にもなった『三丁目の夕日』に見られるように、郷愁のなかにある昭和は素敵だ。でも、その実態がどれだけ悲惨なものだったかは、誰もがよく知っているだろう。大田区が生まれ変わることができるか否か、いまが分水嶺だ。焼け跡からの出発に次ぐ、新たな大田区の出発のための本書としてとらえていただければ幸いだ。
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