【最新刊】私の大阪八景

私の大阪八景

1冊

著者:田辺聖子

820円(税込)
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8pt(1%)内訳を見る

    〈上の天神さん〉の境内で行われるラジオ体操。カタコラカタコラ下駄履きで集まると、在郷軍人の小父ちゃんが台に上って号令をかけていた。/トコのちぢれ毛をまっすぐにして下さい。中原淳一の絵の女の子みたいにして下さい。/チョロ松と二人で、ゆぶねに腰かけて唱歌をうたった。「旅順開城 約なりて 敵の将軍ステッセル 乃木大将と会見の 所はいずこ水師営」/あとを頼むぞ、とか何とかいって戦地へいくと、若い盛りにパッと桜のように散る。そしてほめられる、新聞にのる、勲章をもらう、みんなに泣かれる、いい気なものだ。男のほうが人生の花を独り占めして、女はカスの部分をつかまされる。/日常のささやかな描写の中にすべて戦争が描き込まれた名連作短篇集。

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    提供開始日
    2017/08/25
    連載誌/レーベル
    角川文庫
    出版社
    KADOKAWA
    ジャンル
    文芸

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    • 2019/07/06Posted by ブクログ

      田辺聖子の自伝的短編連作。自身の少女時代を題材に第2次世界大戦前後の大阪の風景や市井の人々の様子を描いている。
      戦争を背景とした小説、映画、ドラマ等は多いが、今まで読んだり観たりしてきた作品はなかなか...

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    • 2017/10/24Posted by ブクログ

      田辺さんは自分の親よりも20歳くらい年上で、生まれ育った時代も環境も全く違うのに、どうしてこんなに共感できるのだろう。この本に書かれているのは、どうも田辺聖子さんご本人が戦時中に送った女学生時代らしい...

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    • 2017/10/23Posted by ブクログ

       戦争の時代に子供~青春時代を過ごしたトキコが、世間の空気に何を感じ、どう思っていたかが綴られる物語。
       やわらかい頭には、大人の言葉を通じて天皇万歳とか一億総玉砕とかいう言葉がするすると入り込み、ト...

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