なぜ日本は若者に冷酷なのか―そして下降移動社会が到来する

なぜ日本は若者に冷酷なのか―そして下降移動社会が到来する

著:山田昌弘

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「超」階級化する日本若者の経済状況に比べれば、その親世代が恵まれているとはいえ、格差があることは確かである。親が早く亡くなった、親自体がリストラに遭った、親が離婚したなど、さまざまな理由で、親に若者を依存させる余裕がないケースも増えてきている。若者が強者だった時代、おおむね1990年頃までは、学校を卒業さえすれば、男女とも自立して生活ができる定職に就くことができた。しかし、今は、学卒後、定職に就けない若者が増えており、親にも頼れない場合は、不安定な職で自立して生活するしかない。その結果、ホームレスやネットカフェ難民、そして、生活保護を受ける以外にまともな生活をする手立てがない状況に追い込まれる。つまり、欧米で見られたようなアンダークラスの若者が増え始める。日本では、そのような若者が大量に出てこないのは、まだ親が面倒を見ているからであり、それができない親が増えれば、当然、日本でもアンダークラスの若者が増えることは必然である。(本文より)【主な内容】序章若者に冷たい社会子どもにやさしい親第1章若者に冷たい日本は「ブラック国家」なのか第2章「変容する家族」が新たな弱者を生む第3章ゆがんだ年金制度が「老後格差」を拡大させる第4章日本経済の停滞・凋落が止まらない第5章日本再浮上のために~家族社会学からの提言

ジャンル
ビジネス
出版社
東洋経済新報社
提供開始日
2013/12/27

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