幻肢（ファントム）の左手

淳と美紀子と私は、冬山で遭難した。美紀子は死に、淳は片手・片足を失い、助かった私は、思い出から逃れるように田舎の火葬場に勤務している。三十年たって運ばれてきたのは淳の棺だった。これは、偶然なのか？

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