新・平家物語(十四)

新・平家物語(十四)

吉川英治

850円(税込)
クーポン利用で255円獲得へ
7

平家には、もう明日はなかった。さかまく渦潮におのれの影を見るごとく、壇ノ浦に一門の危機感がみなぎる。寿永4年3月24日の朝、敵味方のどよめきのうちに戦は始まった。単なる海戦ではない。海峡独特の潮相と風位の戦である。潮をあやつり、波に乗るもの、義経か知盛か――。その夜の星影も見ず、平家は波騒(なみさい)に消えた。波の底にも都の候う、との耽美的な一語を残して。

この作品をシェアする

閉じる
開く

クーポン利用で【70%OFF】255円(税込)で購入できる! 6回利用可能

初回ログインでもらえる70%OFFクーポン

2024/07/31 23:59 まで有効

同シリーズ

開く