青春坂本竜馬

故郷の土佐を出立して江戸は京橋桶町の北辰一刀流千葉貞吉道場へ入門した坂本竜馬は、いまだ十九歳の夢多き青年であった。”魔羅”もでかけりゃ”夢魂”もでかい！野放図な竜馬の人並みはずれた言動は、”ほら吹き竜馬”の異名のとおり、ことごとく道場仲間のど肝を抜く。だが、図らずも時代はこんな男の出現を必要といていた。相州浦賀の沖に異国の”黒船”がやって来たのだ。騒然たる風雲の中を、若き竜馬はゆく―。

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